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債権差押えによる請求債権の消滅時効の中断

債権に対する「強制執行の申立て」があると、執行裁判所が、申立ての方式等について審査した上で、「債権差押命令」が発令されます。

差押命令が発令されると、債務者及び第三債務者に対して、債権差押命令正本が送達されます(民執145条3項、193条2項)。

平成29年民法改正前には、「差押え」が時効中断事由とされていました(改正前民法147条2号)。

しかしながら、申立書に記載された債務者の住所に、債務者が実際には住んでいない場合もあります。

債務者に対する差押命令の送達が未了のまま長期間が経過してしまい、「債務者が差押えを認識していない」という状態が生じてしまうこともあります。

では、「債務者が差押えを認識していない場合」にも時効は中断するのでしょうか?

時効中断の効力が生じるためには、
「その債務者が差押えを了知し得る状態に置かれることが必要かどうか」
が問題なりえます。

この点について、近年、重要な判決が出されました。

(1)事案の概要

Yは、平成12年4月17日、Ⅹに対して、弁済期を同年8月27日として336万円を貸し付けました(本件貸金債権)。

ⅩとYとの間で、同年8月22日、本件貸金債権について金銭消費貸借契約公正証書が作成されました(本件公正証書)。

本件公正証書には、Ⅹが「債務の履行を遅滞したときは直ちに強制執行に服する旨」が記載されていました。

Yは、平成20年6月23日頃、鹿児島地方裁判所に対して、本件公正証書を債務名義とし、本件貸金債権を請求債権として、ⅩのA銀行に対する預金債権の差押えを申し立て、同年7月3日までに債権差押命令がAに送達されました。

しかし、本件差押命令申立ての時点において、Ⅹは申立書記載の債務者住所に居住しておらず、債権差押命令正本がXには送達されませんでした。

Xは、本件貸金債権は、その弁済期から10年が経過したことにより時効消滅していると主張して、本件公正証書の請求異議の訴えを提起しました。

この事件では、YのXに対する「債権執行における差押え」による「請求債権の消滅時効の中断の効力」が生ずるためには、債務者Xが当該差押えを了知することのできる状態に置かれることを必要とするかどうかが争点となりました。

(2)控訴審(福岡高宮崎支判平成30年3月28日)

民法155条は、
「差押え、仮差押え、及び仮処分は、時効の利益を受ける者に対してしないときは、その者に通知をした後でなければ、時効の中断の効力を生じない。」と規定するところ、同条の法意に照らせば、債権執行における差押えによる請求債権の消滅時効の中断の効力が生ずるためには、当該請求債権の消滅時効期間が経過する前に債務者が当該差押えを了知し得る状態に置かれることを要する。

このように、控訴審では、改正前民法155条の法意に照らし、時効中断の効力が生じるためには、「消滅時効期間が経過する前に債務者が差押えを了知し得る状態に置かれること」が必要であると判断しました。

これに対して、最高裁は、次のとおり、時効中断の効力が生じるためには、「そのような要件は不要である」と判断しました。

(3)判決要旨

民法155条は、差押え等による時効中断の効力が中断行為の当事者及びその承継人に対してのみ及ぶとした同法148条の原則を修正して差押え等による時効中断の効力を当該中断行為の当事者及びその承継人以外で時効の利益を受ける者に及ぼす場合において、その者が不測の不利益を被ることのないよう、その者に対する通知を要することとした規定である(最二小判昭和50年11月21日民集29巻10号1537頁)。

差押えなどによる時効中断の効力を当該中断行為の当事者又はその承継人に生じさせるために、その者が当該差押え等を了知し得る状態に置かれることを要するとする趣旨と解することはできない。

債権執行における差押えによる請求債権の消滅時効の中断において、その債務者は、中断行為の当事者にほかならない。

したがって、時効中断の効力が生ずるためには、その債務者が当該差押えを了知し得る状態に置かれることを要しない。

改正前民法147条の時効の中断は、時効中断の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有するのが原則です(改正前民法148条、時効中断の相対効の原則)。

もっとも、時効中断の相対効の原則には、いくつかの例外があり、その1つに、改正前民法155条があります。

【改正前民法155条】

差押え、仮差押え及び仮処分は、時効の利益を受ける者に対してしないときは、その者に通知をした後でなければ、時効の中断の効力を生じない。

本条の趣旨は、時効中断の効果が当該中断行為の当事者及びその承継人以外で時効の利益を受ける者にも及ぶべきことを定めるとともに、これにより時効の利益を受ける者が中断行為により不足の不利益を蒙ることのないよう、その者に対する通知を要することとし、もって債権者と債務者との間の利益の調和を図った趣旨の規定であるとされています(最二小判昭和50年11月21日民集29巻10号1537頁)。

本条における「当事者」とは、中断行為に関与した当事者のことであるとされています。

本件では、債権の差押えは債務者に対して処分禁止効を生じるものであるから(民執145条1項)、債務者は請求債権の消滅時効の中断行為の当事者に当たるといえます。

したがって、債権執行における差押えには、改正前民法155条を適用又は類推適用することは困難であると考えられます。

そのため、時効中断効が生じるためには、その債務者が当該差押えを了知し得ることを要しないと判断しました。

本件のような事態に対応するため、以下のような法改正がなされました。

(1)改正民事執行法155条7項・8項
債務者に対する差押命令が未了で、債権が差し押さえられたまま漫然と長期間が経過するという事態に対応するため、令和元年民事執行法改正により、145条7項・8項が新設されました。

145条7項: 債権執行事件において、執行裁判所は、債務者に対する差押命令の送達をすることができない場合には、債権者に対し、相当の期間を定め、その期間内に送達をすべき場所の申し出をすべきことを命ずることができる。
同条8項: 差押債権者が前項の申出をしないときは、執行裁判所は、職権で、差押命令を取り消すことができる。

(2)改正民法148条
平成29年民法改正により、「差押え」(改正前民法147条2号)は、「強制執行」とされました(改正民法148条1項1号)。

そして、強制執行は、時効の完成猶予事由とされ、強制執行の終了まで時効の完成が猶予され(同項)、強制執行の終了の時に時効は更新され、時効期間が新たに進行を始めることとされました(同条2項)。

ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによって強制執行が終了したときは、時効の更新は生じず、その終了の時から6か月を経過するまでは時効の完成が猶予されることになります(同条1項括弧書き)。

問題となった事件のように、債務者に対する差押命令の送達未了等の理由で、債務者が「当該差押えの存在を了知することができる状態に置かれたとはいえない」場合が、実際にはかなりの程度存在していると考えられます。

そのため、消滅時効の中断効が生じるためには、その債務者が差押えを了知し得る状態に置かれることを不要とした本判決は、実務的にも非常に大きい影響を与えるものであり、民法改正後も妥当するものと思われます。

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