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法人破産・自己破産に関する用語集

こちらでは、法人破産、自己破産の手続きの際によく聞かれる用語について、わかりやすく解説しております。

管轄

裁判手続にどの裁判所が関与するかという分担のことをいいます。
破産事件を担当する裁判所は、常に地方裁判所です(事物管轄といいます。)。どの地方裁判所が担当するかは債務者との関連で定められており(土地管轄といいます。)、原則として、債務者が営業者の場合にはその主たる営業所、債務者が非営業者の場合にはその住所地を管轄する地方裁判所となります。

債権者集会

債権者は、破産手続上重大な事項について、一定の決定権が付与されており、その決定権を行使する場として、破産手続中に債権者集会が設けられています。
もっとも、債権者集会はほぼ形骸化しており、実際は、破産者の財産状況を報告するための集会(財産状況報告集会)が開催される程度です。

配当

破産者の財産を換価して得られた金員(破産財団)を債権額に応じて各債権者に分配する手続のことをいいます。

破産管財人

破産財団を公平に債権者に分配できるよう、破産財団について管理・処分する権限や、破産手続上の権限・義務を有する者をいい、破産手続開始決定と同時に裁判所から選任されます。

自由財産

破産財団に帰属しない破産者の財産のことをいい、破産手続開始後に破産者が取得した財産、差押禁止財産、破産管財人が財団から放棄した財産がこれに当たります。
自由財産は、破産手続において管理・処分の対象とならないため、破産者自身で管理・処分することができます。

自由財産拡張

自由財産以外の財産について、裁判所が、破産者の申立てあるいは職権で、破産者の生活状況、破産手続開始時の自由財産の種類・額、破産者の収入の見込み等の事情を考慮して、自由財産と同様に破産者が管理・処分することを認める決定をすることをいいます。
拡張決定をするかは裁判所の裁量ですが、裁判所ごとに拡張の運用基準を定めており、名古屋地方裁判所では、評価額が20万円以下の預貯金や生命保険解約返戻金、自動車等が拡張の対象とされています。

財団債権

破産者に対する債権のうち、破産手続によらずに、弁済を受けることができるものをいいます。
財団債権の具体例としては、破産管財人の費用や破産財団の管理・換価・配当に関する費用といった破産手続を進行させるために必要なもの、租税債権といった公益的な性格を有していることから認められたもの、給料債権・退職金債権といった労働者保護の観点から認められたもの等があります。

破産債権

破産手続の対象として取り扱われる債権のことをいい、破産手続開始時に存在する財産上の請求権全てがこれにあたります。
破産債権は、破産手続の中で行使する必要があるため、手続外で破産者から弁済を受けることはできません。

破産財団

破産債権者に対する配当の基礎となる債務者の財産のことをいいます。
破産財団は、原則として、破産手続開始時に破産者が有する一切の財産が対象で、破産手続開始と同時に、破産管財人の管理・処分に委ねられることとなります。

免責

裁判所の許可により、破産債権者に対する債務の全部についてその責任を免れることをいいます。
免責手続は、破産手続(債務者の財産を処分して換価し、破産債権者に配当する手続)とは異なる手続ではありますが、通常、破産手続と同時に並行して行われ、破産手続終了後、直ちに免責手続も行われます。

非免責債権

裁判所による免責許可決定がなされても免責されない債権のことをいいます。
具体的には、租税・罰金、破産者が悪意により加えた不法行為に基づく損害賠償請求権、破産者の故意・重過失により加えた人の生命・身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権、扶養料や婚姻費用分担の請求権等があります。

免責不許可事由

裁判所が、免責許可決定をすることを妨げる事由をいいます。
裁判所は、破産法に列挙された免責不許可事由がない限り、許可決定をします。
免責不許可事由の具体例としては、財産の隠匿・損壊等、非義務的偏頗行為(義務がないのに、担保提供をしたり代物弁済をしたりする行為のことをいいます)、浪費・賭博等、裁判所の調査に対する虚偽の説明等があります。

裁量免責

破産者に免責不許可事由がある場合でも、裁判所が、それが軽微なものである場合等一切の事情を考慮して、裁量により、免責許可の決定をすることをいいます。

労働債権

破産者に使用されている労働者が破産者に対して有する賃金や退職金等の請求権のことをいいます。
破産法では、労働者保護のため、破産手続開始前3ヶ月分の給料債権、退職手当の請求権を財団債権とし、労働者は破産手続によらずに支払いを受けることが可能となっています。
また、その他の給与・退職金債権についても優先的破産債権として、破産手続上、他の破産債権に優先して配当を受けることができます。

偏頗弁済

複数の破産債権者のうち一部の債権者に対して弁済することで債務を消滅させる行為をいいます。
偏頗弁済の結果、他の破産債権者は、破産者が偏頗弁済をしなければ得られた配当が得られないこととなり、破産者債権者間の平等が害されることとなります。
そのため、破産法は、偏頗弁済を防止するため、否認権(破産手続上、その効力を否定し、弁済を受けた者に対して返還を求めること)の対象としたり、免責不許可事由となる可能性がある旨規定しています。

未払給与立替払制度

法人が破産したために、賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、独立行政法人労働者健康安全機構という国の機関が事業主に代わって未払賃金の一定の範囲(8割が上限)を支払う制度のことをいいます。
立替払制度を利用するためには、賃金台帳や退職金規程等の資料を提出する必要があるとともに、未払賃金等の額の調査のために出勤簿やタイムカードといった資料を用意しておく必要があります。

別除権

破産者の財産に対して担保権を有する担保権者が、破産手続によらないで、担保権を実行できる権利のことをいいます。
別除権者は、担保権の実行により債権を全額回収できない場合のみ、その残額について破産債権者としての権利を有することとなります。

予納金

破産手続を行うにあたって、必要となる金額の予納を破産手続開始するに当たって求め、その予納がない場合には申立てが却下されます。
そのため、予納金をすぐに用意できない者は、申立てをするまでに、債権者への返済をしない代わりに、予納金を積み立ててもらうこととなります。

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